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書誌情報

Vol.56 No.S-1 April 2008

原著・臨床

Sitafloxacinの体内動態に及ぼす金属イオン含有製剤の影響

柴 孝也

東京慈恵会医科大学

要旨

 アルミニウムあるいはマグネシウム含有制酸剤,カルシウム含有製剤および鉄含有製剤の経口ニューキノロン系抗菌薬sitafloxacin(STFX)の体内動態に及ぼす影響を,それぞれ9例の健康成人男性において検討した。その結果,アルミニウム含有制酸剤併用時,マグネシウム含有制酸剤併用時,カルシウム含有製剤併用時および鉄含有製剤併用時におけるSTFX 100 mg投与後のCmaxは,それぞれSTFX単独投与時の18%,43%,63%および33%に低下した。また,AUC0-24hは,それぞれ25%,49%,68%および44%に低下した。以上の成績から,STFXと制酸剤,カルシウムおよび鉄含有製剤を併用することにより,STFXの効果が減弱する可能性があることが示唆された。

Key word

sitafloxacin, antacid, calcium carbonate, ferrous sulfate, pharmacokinetics

別刷請求先

東京都港区西新橋3-25-8

受付日

平成19年10月5日

受理日

平成20年1月8日

日化療会誌 56 (S-1): 25-31, 2008