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書誌情報

Vol.56 No.S-1 April 2008

原著・臨床

Chlamydia trachomatisによる子宮頸管炎を対象としたsitafloxacinの一般臨床試験

松田 静治1), 野口 昌良2), 保田 仁介3), 堀 誠治4)

1)財団法人 性の健康医学財団
2)愛知医科大学産科婦人科
3)松下記念病院産婦人科
4)東京慈恵会医科大学薬理学講座

要旨

 ニューキノロン系抗菌薬であるsitafloxacin(STFX)のChlamydia trachomatisによる子宮頸管炎に対する有効性および安全性をSTFX 1回50 mg 1日2回7日間投与により検討した。
 総合臨床効果の有効率は,97.5%(39/40)であった。C. trachomatisを対象としたmicrobiological outcomeのeradication率は97.5%(39/40)であり,clinical outcomeのcure率は,投与終了・中止時で32.5%(13/40),投与終了後1~2週で47.5%(19/40)であった。
 副作用発現率は23.3%(10/43)であり,最も発現率の高かった副作用は下痢が9.3%(4/43)であった。すべての副作用の程度はいずれも軽度あるいは中等度であった。
 以上より,STFXはC. trachomatisを原因病原体とした子宮頸管炎に対して十分な有効性が期待でき,安全性に重大な問題はないと考えられた。

Key word

sitafloxacin, cervicitis, Chlamydia trachomatis, clinical trial

別刷請求先

東京都文京区本郷3-14-10 泰生ビル5階

受付日

平成19年11月2日

受理日

平成19年11月14日

日化療会誌 56 (S-1): 139-145, 2008