Vol.56 No.3 May 2008
市販後調査
Prulifloxacin錠の市販後調査成績
明治製菓株式会社信頼性保証センター市販後安全管理部*
要旨
経口キノロン系抗菌薬であるprulifloxacin(PUFX,スオード錠®100)は,2002年10月に製造承認を取得後,2004年1月から2006年12月までの3年間に,GPMSP(Good Post Marketing Surveillance Practice)に則り,使用実態下での使用成績調査を実施した。以下,使用成績調査の結果について報告する。
本調査では,医療機関539施設から4,034例の調査票を収集した。安全性解析対象症例3,076例,有効性解析対象症例2,881例について検討した結果の概要は,以下のとおりである。
(1)副作用発現率(臨床検査値異常を含む)は1.01%(31例/3,076例)であり,承認時までの9.20%(270例/2,936例)に比較して低かった。副作用のうち最も多かったのは下痢であり,その発現率は0.33%(10例/3,076例)であった。また,重篤な副作用は認められなかった。
(2)疾患群別の有効率は,93.2~100%であり,疾患別の有効率は,肺炎が84.6%であったことを除き,90%以上の高い有効率を示し,承認時までの成績とほぼ同等の成績であった。
Key word
prulifloxacin, post-marketing surveillance, safety, efficacy
別刷請求先
*東京都中央区京橋2-4-16
受付日
平成19年12月18日
受理日
平成20年2月26日
日化療会誌 56 (3): 317-329, 2008