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書誌情報

Vol.59 No.6 November 2011

短報

データマイニング手法によるFDA有害事象自発報告データの活用~コリスチンを例に

栄田 敏之1), 角山 香織1), 多門 啓子3), 奥野 恭史2, 3)

1)京都大学大学院薬学研究科統合薬学教育開発センター
2)同 システム創薬科学
3)株式会社京都コンステラ・テクノロジーズ

要旨

 FDAの有害事象自発報告システムAERSに登録されたデータを用いて,コリスチン投与に伴いどのような有害事象が発生するのかについて解析を行った。本研究では,2004年第1四半期から2009年第4四半期までにAERSに登録されたデータ,合計2,231,029件を解析対象とした。解析に先立ち,まずデータの整理を行い,続いて,FDA等の公的機関で採用されているデータマイニング手法を用いて,統計学的にコリスチンとの因果関係が考えられる有害事象を抽出した。その結果,合計238種類,のべで777件が抽出された。これらのなかには,原疾患に起因すると考えられる有害事象も含まれており,コリスチンに由来する有害事象と識別できる方法の確立が課題としてあげられた。

Key word

adverse event, Adverse Event Reporting System (AERS), colistin, data mining

別刷請求先

京都府京都市左京区吉田下阿達町46-29

受付日

平成23年2月2日

受理日

平成23年8月2日

日化療会誌 59 (6): 610-613, 2011