Vol.74 No.1 January 2026
短報
血液培養陽性患者に対するASTからの助言内容の推移にCharlson comorbidity indexが及ぼす影響
1)昭和医科大学医学部内科学講座臨床感染症学部門
2)昭和医科大学横浜市北部病院内科系診療センター感染症内科*
要旨
初回血液培養陽性患者6,201例を対象に,血液培養陽性者回診における患者背景,血液培養分離菌,原因感染巣,診療科,助言数の推移を調査した。先行研究では標準最小二乗法を用いた多変量解析によりこれらの評価を日化療会誌2025; 73: 309-21で報告したが,本研究ではCharlson comorbidity index(CCI)の推移を追加し,その影響について評価した。
CCIは経年的に低下傾向(P<0.0001)を示し,特に年齢の上昇に伴い低下する傾向を認めた(P=0.0002)。性別と年齢の交互作用では,男性で年齢上昇傾向,女性で年齢低下傾向と,相反する傾向が認められた(P=0.0161)。診療科では複数の科で影響の変化とCCIとの交互作用が認められたが,その他の因子においては大きな変動は認められなかった。助言内容の推移もほとんど変化を認めなかったが,血中濃度測定の助言(P=0.0260)は,先行論文では認められなかった統計学的に有意な減少を示した。
CCIを追加検討することで,診療科とCCIの関係,助言内容の推移の明確化がなされたため,今後はCCIも加えて検討することが望ましいと考える。
Key word
antimicrobial stewardship, bacteremia, Charlson comorbidity index, appropriate use, acceptance rate
別刷請求先
*神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央35-1
受付日
2025年8月5日
受理日
2025年9月22日
日化療会誌 74 (1): 45-49, 2026


