Vol.74 No.2 March 2026
症例報告
COVID-19と日本紅斑熱の同時感染症例の報告
1)尾道市立市民病院薬剤部*
2)同 皮膚科
3)同 泌尿器科
4)同 看護部
5)福山大学薬学部
6)同 グリーンサイエンス研究センター
要旨
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2019年から発生したウイルス性疾患であり現在わが国では季節を問わず度々流行している。一方日本紅斑熱は初夏・初秋に発生が増加するダニ媒介リケッチア感染症であり,年々増加傾向にある。今回COVID-19と日本紅斑熱に同時罹患した患者を経験したため報告する。患者は60歳の男性であり高熱,皮疹で入院した。SARS-CoV-2 PCRが陽性のためCOVID-19と診断し,remdesivirを投与した。加えて症状から日本紅斑熱を疑いminocycline・levofloxacinを投与した。痂皮・血液の検査でRickettsia japonica陽性であり日本紅斑熱と診断した。COVID-19と日本紅斑熱は類似した皮疹が発生する可能性が指摘されており,注意が必要である。
Key word
COVID-19, Japanese spotted fever, erythema, tick-borne disease
別刷請求先
*広島県尾道市新高山三丁目1170番地177
受付日
2025年6月10日
受理日
2025年12月4日
日化療会誌 74 (2): 187-191, 2026


