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書誌情報

Vol.52 No.4 April 2004

短報

大韓民国で分離されたペニシリン高度耐性肺炎球菌の遺伝型解析を組み合わせた再同定について

山田 尚1), 雨山 智2), 福田 淑子2), 満山 順一2), 南 新三郎3)

1)富山化学工業株式会社創薬基盤研究所, 2)同 綜合研究所, 3)同 事業開発部

要旨

 1997年に大韓民国で分離された,ペニシリンに高度耐性を示す肺炎球菌について,表現型および遺伝型の両面から改めて同定を行った。本菌株は,α溶血性およびオプトヒン感受性から肺炎球菌としていたが,自己融解酵素(lytA)を有しておらず,アピ®20ストレップにおいて口腔内連鎖球菌と判定されたことから,肺炎球菌と異なる菌種であることが示唆された。肺炎球菌を正確に同定するためには,特徴的な表現型だけでなく,遺伝子型の解析等も組み合わせて行うことが重要であると考えられた。

Key word

Streptococcus pneumoniae, identification, phenotype, genotype

別刷請求先

富山県富山市下奥井2-4-1

受付日

平成16年1月15日

受理日

平成16年2月5日

日化療会誌 52 (4): 228-230, 2004