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書誌情報

Vol.52 No.5 May 2004

原著・基礎

下気道感染および尿路感染由来緑膿菌の薬剤感受性推移

石井 良和1), 岩田 守弘2), 村上 日奈子2), 山口 惠三1,2)

1)東邦大学医学部微生物学講座
2)東邦大学医学部付属大森病院検査部

要旨

 1996年から2003年に東邦大学医学部付属大森病院から分離された下気道感染緑膿菌2,067株および尿路感染由来緑膿菌1,454株の各種抗菌薬に対する薬剤感受性を検討した。National Committee for Clinical Laboratory Standardsによって設定されたブレイクポイントによる感性株の割合を感性率としてその推移を見ると,下気道感染由来株ではamikacinが88%以上という最も優れた値を示した。1996年におけるceftazidimeの感性率は57%であったが,近年急速に改善し2003年には92%に達した。imipenemの感性率は徐々に低下し2003年は54%であった。Ciprofloxacinの感性率は,1997年以降改善傾向にあったが,2003年には67%に低下した。尿路感染由来株は下気道由来株とほぼ同様の傾向が認められた。

Key word

MIC, Pseudomonas aeruginosa, lower respiratory tract infection, urinary tract infection, ceftazidime

別刷請求先

東京都大田区大森西5-21-16

受付日

平成16年4月2日

受理日

平成16年4月30日

日化療会誌 52 (5): 256-264, 2004