Vol.53 No.4 April 2005
短報
臨床分離Chlamydia trachomatisに対するtelithromycinの抗菌活性
福岡大学医学部微生物・免疫学教室*
要旨
1999年4~8月に子宮頸管炎の患者から分離された新鮮な臨床分離Chlamydia trachomatis 18株に対するtelithromycin(TEL)のin vitro抗クラミジア活性をclarithromycin(CAM),erythromycin(EM)およびazithromycin(AZM)と比較検討した。
その結果,MIC rangeとMIC90はそれぞれTEL(0.008~0.031 μg/mL,0.031 μg/mL),CAM(0.008~0.031 μg/mL,0.031 μg/mL),EM(0.125~0.25 μg/mL,0.25 μg/mL)およびAZM(0.063~0.25 μg/mL,0.25 μg/mL)であった。TELはCAMと同程度の高い活性を示し,EMおよびAZMに比べてMIC90で約8倍強い活性を示した。
以上の結果より,TELはC. trachomatis感染症に対して臨床上有用な薬剤となる可能性が示唆された。
Key word
telithromycin, Chlamydia trachomatis, antimicrobial actirity
別刷請求先
*福岡県福岡市城南区七隅7-45-1
受付日
平成16年12月16日
受理日
平成17年1月26日
日化療会誌 53 (4): 274-276, 2005