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書誌情報

Vol.53 No.S-2 November 2005

総説

欧米におけるvoriconazoleの臨床試験

Thomas Frost Patterson

Professor of Medicine Director, San Antonio Center for Medical Mycology, University of Texas Health Science Center at San Antonio, USA*

要旨

 近年,カンジダ属に代わり,アスペルギルス属による感染症が死亡原因の第1位を占めており,アスペルギルス属に優れた抗真菌力を有する薬剤の開発が急務である。新しいアゾール系抗真菌薬voriconazole(VRCZ)はアスペルギルス症に対し,従来のゴールドスタンダードであるamphotericin B(AMPH-B)に比べて優れた有効性を示し,忍容性も優れていた。また予後の悪い侵襲性アスペルギルス症の生存率を向上させた。VRCZを早期投与することにより,有効率および生存率の向上が期待できる。また,VRCZを経験的治療に用いることにより,高リスク患者におけるアスペルギルス症の発症を抑制することが示された。

Key word

voriconazole, aspergillosis, invasive pulmonary aspergillosis, combination therapy, early treatment

別刷請求先

*7703 Floyd Curl Drive, San Antonio, Texas, USA

受付日

平成17年7月8日

受理日

平成17年8月22日

日化療会誌 53 (S-2): 24-31, 2005