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書誌情報

Vol.55 No.S-1 October 2007

原著・基礎

Garenoxacinのモルモットにおける光毒性試験

鬼頭 暢子, 清岡 昌史, 三善 隆広, 藤堂 洋三

富山化学工業株式会社綜合研究所

要旨

 Garenoxacin mesilate hydrate(GRNX)の光毒性を調べるため,ciprofloxacin(CPFX)およびlevofloxacin(LVFX)を比較対照薬としてモルモットを用いた光毒性試験を実施した。
 GRNX,CPFXおよびLVFXについて,それぞれ活性本体として100 mg/kgを単回静脈内投与し,投与10分後から約30分間長波長紫外線(UVA)を約10 J/cm2照射して,照射24および48時間後の皮膚反応を肉眼的に観察した。対照群として,生理食塩液を同様に投与した群も設けた。
 その結果,GRNX群では,24および48時間後ともに皮膚に異常はみられなかった。CPFX群では,24および48時間後に,全例で中等度の紅斑がみられた。LVFX群では,24時間後に1/6例で軽度の紅斑がみられたが,48時間後には消失した。
 また,UVA照射時間帯(投与後10~40分)におけるGRNXの血漿中濃度は,LVFXとほぼ同等であり,CPFXより高かった。
 以上より,GRNXの光毒性は,CPFXおよびLVFXより弱いと考えられた。

Key word

garenoxacin, des-fluoro(6)-quinolone, phototoxicity

別刷請求先

富山県富山市下奥井2-4-1

受付日

平成19年4月27日

受理日

平成19年8月22日

日化療会誌 55 (S-1): 75-77, 2007