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書誌情報

Vol.59 No.5 September 2011

総説

特殊な病原微生物(レジオネラ属菌,クラミジア科菌,結核菌,真菌)の薬剤感受性検査が抱える課題

竹村 弘1, 2)

1)聖マリアンナ医科大学微生物学
2)聖マリアンナ医科大学病院感染制御部

要旨

 病原微生物に対するMICの測定をはじめとする薬剤感受性検査は,感染症の治療において重要な役割を果たしており必須の検査といえる。薬剤感受性検査の標準的な方法やブレイクポイントについては,米国臨床検査標準化協会(Clinical and Laboratory Standards Institute),日本化学療法学会などの推奨法があり,これらに従えば再現性が高い検査を簡単に行うことができる。一方これらの薬剤感受性検査は,基本的に一般細菌(通性嫌気性菌,好気性菌)を対象にしている。非定型病原体(レジオネラ属菌,クラミジア科菌,結核菌,真菌など)の薬剤感受性検査は,一般細菌と比べて手技的に難しく,問題点を含んでいる検査も多い。本稿では特殊な微生物の薬剤感受性検査の問題点について,いくつかの微生物を例に挙げて概説した。

Key word

drug-susceptibility, Legionella spp., Chlamydiaceae, Mycobacterium tuberculosis, fungus

別刷請求先

神奈川県川崎市宮前区菅生2-16-1

受付日

平成23年7月26日

受理日

平成23年8月3日

日化療会誌 59 (5): 469-473, 2011