ページの先頭です
ホーム > バックナンバー > 目次 > 書誌情報
言語を選択(Language)
日本語(Japanese)English

書誌情報

Vol.61 No.6 November 2013

短報

呼吸器感染症に対するbiapenemによる24時間持続点滴における血中濃度の推移と有用性

増渕 健1), 石塚 隆雄1), 徳江 豊2), 土橋 邦生3)

1)公立富岡総合病院内科
2)群馬大学医学部附属病院感染制御部
3)群馬大学大学院保健学研究科

要旨

 呼吸器感染症におけるbiapenem(BIPM)の24時間持続点滴による血中濃度測定をすることにより,十分な血中濃度が得られているかどうかを検討したので報告する。20歳以上90歳以下で,中等症以上と判定された呼吸器感染症を対象とし,低用量群は,BIPMを初回に0.3 gを1時間で点滴した後,0.6 gを23時間持続点滴し,2日目以降は,0.6 gを24時間持続点滴した。高用量群は,初回に0.6 gを1時間で点滴した後,1.2 gを23時間持続点滴し,2日目以降は,1.2 gを24時間持続点滴した。症例は,男性7例,女性5例で,中等症2例,重症10例であった。基礎疾患として,脳梗塞後遺症,肺癌,心不全,慢性呼吸不全が1例ずつ,糖尿病が2例,COPD,気管支拡張症が,それぞれ3例,1例は基礎疾患を認めなかった。点滴開始後12時間以降の血漿中BIPM濃度は,低用量群で0.8~2.5 μg/mL,高用量群で2.2~6.9 μg/mLであった。

Key word

biapenem, pneumonia, efficacy, safety, continuous infusion

別刷請求先

群馬県富岡市富岡2073-1

受付日

平成25年3月21日

受理日

平成25年9月9日

日化療会誌 61 (6): 510-513, 2013