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書誌情報

Vol.63 No.5 September 2015

総説

薬剤耐性菌を考慮した尿路感染症の抗菌薬治療とは?―泌尿器科医の立場から―

重村 克巳, 荒川 創一, 藤澤 正人

神戸大学大学院医学研究科腎泌尿器学分野

要旨

 尿路感染症は,近年その診断,治療において以前までと比較すると様相が異なってきている現状であり,複雑な一面を見せてきている。その一つの要因として考えられることが,薬剤耐性菌の増加であると思われる。一般的に尿路感染症は尿路ならびに全身性基礎疾患の有無により,複雑性と単純性とに分類して治療方針を考えるが,そのうえにおいて原因菌の各種抗菌薬に対する耐性の度合いを知ることは重要である。また同時に尿路感染症に対しては,内科的アプローチ,外科的アプローチのみならず,細菌学的,また化学的(抗菌薬側)なアプローチもまた不可欠であり,これらのうち一つでも欠けるとその治療を完遂することが難しくなる。本総説では視点を泌尿器科的(外科的)アプローチを中心にして,主に薬剤耐性菌を考慮した抗菌薬治療について概説する。

Key word

urinary tract infection, antimicrobial agent, drug-resistance, drainage

別刷請求先

兵庫県神戸市中央区楠町7-5-1

受付日

平成26年10月28日

受理日

平成27年6月23日

日化療会誌 63 (5): 462-468, 2015