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書誌情報

Vol.63 No.6 November 2015

原著・臨床

日本人患者におけるMeropenemの高用量投与の安全性および有効性に関する多施設共同後方視的研究

浜田 幸宏1, 2, 20), 丹羽 隆3, 20), 村木 優一4, 20), 青山 智5, 20), 上田 秀親6, 20), 奥平 正美7, 20), 木村 匡男8, 20), 小林 義和9, 20), 塩田 有史10, 20), 平下 智之11, 20), 本田 勝亮12, 20), 間瀬 広樹13, 20), 松岡 知子14, 20), 望月 敬浩15, 20), 森 章哉16, 20), 片山 歳也17, 20), 森 健18, 20), 三鴨 廣繁18, 19)

1)愛知医科大学病院感染制御部/薬剤部
2)ハートフォード病院抗感染症薬研究開発センター
3)岐阜大学医学部附属病院薬剤部
4)三重大学医学部附属病院薬剤部
5)岐阜市民病院薬剤部
6)高山赤十字病院薬剤部
7)安城更生病院感染制御部
8)鈴鹿回生病院薬剤管理課
9)東海市民病院薬剤科
10)名古屋市立大学病院薬剤部/感染制御室
11)岐阜県総合医療センター薬剤センター
12)総合病院聖隷浜松病院薬剤部
13)国立長寿医療研究センター薬剤部
14)大垣市民病院薬剤部
15)静岡がんセンター薬剤部
16)鈴鹿中央総合病院薬剤部
17)JCHO四日市羽津医療センター薬剤科
18)愛知医科大学病院感染制御部
19)愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学
20)東海地区感染制御研究会

要旨

 本邦においてmeropenem(MEPM)は,主に重症および難治性感染症に使用されるが,1日3 g以上(高用量)の安全性と有効性に関するエビデンスは未だ少ないのが現状である。そのため,東海地区感染制御研究会(TRICSG)において高用量MEPMの安全性および有効性を多施設後方視的に評価した。参加施設より高用量群231例,通常用量群152例,計383例が集積され,それぞれ安全性では有害事象の発現率が12.1%と9.9%(p=0.49),有効性では87.0%と75.0%(p<0.01)が確認された。最も多かった有害事象は肝機能障害であったが,重篤な有害事象は認められなかった。高用量MEPM投与は高い有効性に加えて,忍容性も良好であることが確認された。

Key word

meropenem, safety, efficacy, multicenter retrospective analysis

別刷請求先

愛知県長久手市岩作雁又1-1

受付日

平成27年3月27日

受理日

平成27年7月14日

日化療会誌 63 (6): 560-567, 2015