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書誌情報

Vol.65 No.6 November 2017

短報

中国基幹病院における院内高頻度接触部位および医療従事者の手指より分離された薬剤感受性の異なるP. aeruginosaおよびA. baumanniiに関する検討

金坂 伊須萌1), 勝瀬(金山) 明子1), 松崎 薫2), 松本 哲2), 李 秀華3), 小林 寅喆1)

1)東邦大学看護学部感染制御学
2)株式会社LSIメディエンス
3)中華護理学会

要旨

 中国浙江省北部に位置する杭州市内の大学病院において,医療環境における高頻度接触部位および医療従事者の手指よりMDRP(Multi Drug Resistant Pseudomonas aeruginosa)およびMDRA(Multi Drug Resistant Acinetobacter baumannii)が検出され,さらにこれら多剤耐性株と同一クローンを示す2剤耐性株が病棟環境内および異なる病棟環境に分布していることが確認された。医療環境ならびに医療従事者の手指から2剤耐性P. aeruginosaA. baumanniiが検出された場合,院内という特殊な環境においては患者への抗菌薬の投与や耐性遺伝子の移動などにより多剤耐性化する可能性があることから,これら分離株に対する継続的な感受性モニタリングが必要である。

Key word

MDRP, MDRA, China

別刷請求先

東京都大田区大森西4-16-20

受付日

平成29年8月28日

受理日

平成29年9月27日

日化療会誌 65 (6): 817-820, 2017