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書誌情報

Vol.68 No.3 May 2020

短報

寸劇を用いたAMR対策をテーマとした市民公開講座の効果

大嶋 智子1), 村木 優一1), 三浦 誠2, 3), 井上 通人3), 河﨑 純子4), 藤友 結実子5), 神谷 亨3), 具 芳明5), 大曲 貴夫5)

1)京都薬科大学臨床薬剤疫学分野
2)洛和会音羽病院薬剤部
3)同 感染制御部
4)みやこ薬局
5)AMR臨床リファレンスセンター・国立国際医療研究センター病院

要旨

 薬剤耐性(AMR)対策アクションプランの目標の一つに「普及啓発・教育」が掲げられている。しかしながら,国民に対する最適な教育手段やその効果に関する報告はほとんどない。そこで,寸劇を用いてAMR対策をテーマとした市民公開講座を実施し,講座前後でアンケート調査を行い,その有用性を評価した。
 調査対象は2018年12月に京都薬科大学で行った市民公開講座の参加者とした。かぜに対する抗菌薬の適切な使用について寸劇を実施し,医師および薬剤師が解説を行った。
 アンケートは64名から回収した。抗菌薬の効果と服用方法に関する質問に正しく回答した参加者は,寸劇後に増加した。寸劇を用いた市民公開講座は,AMRというわかりにくいテーマを市民に啓発する有用な手段の一つであることが推察された。

Key word

antimicrobial resistance, common cold syndrome, antimicrobial agent

別刷請求先

京都府京都市山科区御陵中内町5

受付日

2019年8月28日

受理日

2020年2月7日

日化療会誌 68 (3): 376-380, 2020