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書誌情報

Vol.69 No.5 September 2021

短報

COVID-19ワクチンtozinameran接種に関する管理と調製方法の検討

佐野 智望1, 2), 塩塚 美歌1), 小林 治1), 古川 哲也2), 岩田 敏1)

1)国立がん研究センター中央病院感染制御室
2)同 薬剤部

要旨

 COVID-19感染症の感染拡大を防ぐ手段としてワクチン接種に大きな期待が寄せられている。本邦においては2021年2月にファイザー社製のCOVID-19ワクチンが承認され医療従事者より優先接種が行われることとなったが,取り扱いが複雑であることから保存方法・調製手順を含めて手順を定める必要があると考えられた。国立がん研究センター中央病院は連携型接種施設として医療従事者への接種を担当することとなり多数のワクチン管理と接種者対応が必要となったことから,複数職種で構成した「COVID-19ワクチン接種体制構築ワーキンググループ」を立ち上げ,その中で薬剤師はワクチン管理,調製を担当することとなった。ワクチンの保存には治験薬管理のシステムを応用し破損のないよう対応した。ワクチン調製は一連の調製業務を1名で完結させる方法から,薬剤師と看護師との作業を分担する方法へ変更し,調製過誤が起こらないような手順を定めた。これにより多数のワクチン保存と接種者対応が効率的かつ調製過誤を起こすことなく行えたので,その取り組みを報告する。

Key word

COVID-19, vaccination, tozinameran, management

別刷請求先

東京都中央区築地5丁目1-1

受付日

2021年7月5日

受理日

2021年8月5日

日化療会誌 69 (5): 387-391, 2021