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書誌情報

Vol.69 No.5 September 2021

短報

外来患者における経口抗菌薬の使用状況と適正使用に向けた取り組み

海老原 文哉1), 浜田 幸宏1), 丸山 拓実1), 中村 誓子1), 高橋 史織1), 長谷川 由希1), 小西 寿子1), 満田 年宏2), 菊池 賢3), 木村 利美1)

1)東京女子医科大学病院薬剤部
2)同 総合感染症・感染制御部感染制御科
3)同 総合感染症・感染制御部感染症科

要旨

 薬剤耐性(AMR)の行動計画に含まれる目標の一つとして,2013年と比較して2020年までに経口抗菌薬の使用を50%削減することが掲げられている。日本の抗菌薬管理適正使用支援(AS)プログラムでは,急性気道感染症および急性下痢症に対する経口抗菌薬の使用状況を精査する必要がある。当院における2年間の調査では,不必要な抗菌薬処方と判断された第3世代セファロスポリン系薬およびフルオロキノロン系薬の使用量は有意に減少していた(p<0.01)。また抗菌薬全体の使用量についても有意に減少した。急性気道感染症,急性下痢症に対する不必要な抗菌薬処方率においても,抗菌薬適正使用の支援により減少していたことが確認できた。

Key word

oral antibacterial agent, outpatient, acute respiratory infection, acute diarrhea, antimicrobial stewardship

別刷請求先

東京都新宿区河田町8-1

受付日

2021年7月16日

受理日

2021年8月6日

日化療会誌 69 (5): 392-397, 2021